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猫という生物は気ままで気紛れで自由に動き回って、そんな様でも許される。
楽そうでいいな、と思う。
だから飼うなら犬派な俺だけどなるなら猫がいい、と考えている。
…本当にそれだけだ!他意はないぞ。

「いたっ」
「お前も飽きないな」

読書をする俺の傍らで、スザクがいつものようにアーサーを構い爪を立てられている。
そんな可愛くない猫を構うくらいなら俺を相手にすればいいのに。
ただ読書しているだけなのだからいくらでも邪魔をしてくれて構わないんだぞ。
そもそも何故お前は俺と言う恋人を目の前にしながら猫ばかり構うんだ。
せっかくの二人きりだというのに、俺よりその猫の方が大事だと言うのかお前は!

俺が読書をしながら(もはや読んではいない。ポーズとして椅子に座って本を持っているだけだ)そんなことを思っているのにスザクは未だ俺の方は見ず、アーサーと対峙していた。
その様子に気分を害し、『せいぜい痛めつけられろ!』と視線を逸らすと急に嬉しそうなスザクの声が。

「見てルルーシュ!珍しくアーサーがなでさせてくれた」
「そうか良かったな」

興味のないふりをしてそっけない返事をし、視線だけ声の方へちらりと向けると 嬉しそうにアーサーを撫でるスザクの姿。
その手つきは優しくゆっくりと降ろされる。
大人しく撫でられるその様子は本当に珍しく、思わず眺めているとアーサーがちらりとこちらを見た気がした。

こいつ…わざとか?
猫のくせに!
別に羨ましいなんて思ってないぞ!

くそ、スザクのやつめ。
お前がそいつばかり相手しているから俺が馬鹿なことを考えてしまうではないか。

「いつもこうだと、いいのになー」
スザクが至福とばかりに破顔する。


ああ、猫になりたい!



(要は構って欲しいだけ)



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拍手ログA



既に何かしらでされたスザクさんのだっこにはまってしまったルルーシュさん






あるときの体育の授業でルルーシュが脚をひねってしまった。

「ルルーシュ、大丈夫?」
「ああ…、う」
差し伸べされたスザクの手に自分のものを重ねて体重を脚にかけたルルーシュが小さく呻く。
「立てない?」
「…みたいだ」
自分に呆れたとでもいうように眉を下げて肩をすくめるとスザクがルルーシュの身体に手を掛けた。
「ちょっと掴まっててね、と」
スザクはいとも簡単にルルーシュの背中と膝裏に腕を入れて抱きかかえる。
「な、なにする!」
突然の浮遊感に慌てて落とされないように必死に腕を回すと密着した部分から熱と匂いを近くに感じた。
とくん、と心臓が跳ねたその一瞬で力が抜けるのがわかる。
羞恥と感じる熱さと戸惑いで思考が止まって、ただスザクに身を預けるポーズになったルルーシュ。
「絶対落とさないけど、気を付けてね」
大人しくなったルルーシュに気を良くするとスザクは教師に声を掛けると、そのまま一人抱えているとは思えないしっかりした足取りで保健室へと向かうのだった。

ーそしてあるときー
「ルルーシュ?」
クラブハウスを訪ねるとリビングのテーブルに肘をついたルルーシュがいた。
「寝てるの?」
間近で声を掛けるが起きる気配がないのは、よっぽど疲れているのだろう。
すべらかな肌の頬を撫で、つんつんと悪戯してみるけどもやはり覚醒には至らない。
「もう」
そうするのが自然と、当たり前のようにルルーシュを横抱きにすると彼の部屋へと脚を運ぶ。
そのときふとスザクの首の辺りにルルーシュの掌の感触があったのにスザクは気付いていた。

ーまたあるとき
「またこんなところで寝て」
ソファで長い肢体を投げ出しているルルーシュの姿をスザクは見つけた。
「こんなところで寝ていると風邪ひくよ」
今度は起きていたのか一瞬瞼を開けてスザクの姿を確認すると再び瞳を閉じる。
「俺はここでいいんだ。気になるならお前が勝手に移動させろ」
つんと目線を合わせずに言われた台詞。一見我が儘を通すだけの突き放した台詞。
けれどもスザクにはルルーシュの言葉の意図はわかっていた。
「あのさルルーシュ」
「?」
『しょうがないなあ』と言った返事と共に近付いてくることを予測していたルルーシュは何を言うのかとスザクを見る。
「素直にだっこして欲しいって言えば?」
「な!?」
「嫌だって言う割には抵抗ないし、毎度毎度抱きつかれてればわかるよ」
「〜〜〜っ」
自分ではまさか感付かれているとは思いも寄らず図星を指されて顔を真っ赤にさせたルルーシュ。
その様子に愛しさがこみあげてくるのは止められず、破顔するスザクを羞恥故にルルーシュがキッと睨む。
スザクは睨まれても怯むどころがむしろますます笑みを深くする。
「僕は嬉しいよ?はい」
そして台詞と共に『はい』と満面の笑みで両手を広げるスザク。
「なんだ?」
「おいで?」
自ら腕の中に来るようにと誘うスザクにルルーシュが息を飲む。
なにせ差し出された場所がとても気持ちの良いところだと知っているから。
「ほら」
そこを見つめたまま動かなくなってしまったルルーシュを促すためにもう一度腕を揺らしての誘惑。
「べ、別に、だ…っこ、して欲しいとかそういうわけではなくてだな…」
脚は既にスザクの方へと歩き出そうとしているのに踏み出すまでいかないルルーシュにスザクは焦れる。
「んー…僕、ルルーシュをだっこしたいな」
もうひと押し、とスザクが甘い言葉を紡ぐ。
「っ」
「ここにきてくれると嬉しいんだけど」
ルルーシュ、と優しい声色で微笑まれて、つい足をふらふら待っている腕へと向わす。
そしてスザクの元へたどり着くとふわりと温かな腕に包まれた。
「こうしてるとあったかいし、気持ちいいし、安心できるね」 「ん…」
ルルーシュもスザクを抱き返すと、お互いの熱が行き来していくような一体感。


そこはふわふわとした夢見心地の安息地帯。抜け出すのは、至難の業。

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